上場事例
NASDAQ上場に成功している主な日系企業
Heartcore Enterprises, Inc.
代表
神野 純孝
設立
2021年5月18日
企業概要
HeartCore Enterprises, Inc.は2021年5月18日にデラウェア州に設立され、子会社であるハートコア株式会社を通して事業活動を行っています。上場時のハートコアは東京を拠点とするデジタルトランスフォーメーション(DX)を支える様々なソリューションの開発・販売・保守を事業とする会社です。CXM(顧客体験管理)事業とDX事業の2つを通して製品・サービスを提供しています。
上場スケジュールと売上高
DRSがファイリングされたのは2021年11月12日です。それから約2ヶ月後の2022年1月3日にS-1がファイリングされ、その後2回SECからのコメントに基づき、該当箇所を修正、再提出する手続きを経て2月9日にS-1がEFFECT(有効)となり、翌日の2月10日にNASDAQ Capital Marketへ上場しました。DRS提出から約3ヶ月後に上場しています。上場前(2020年12月期)の売上高は9,026,463ドルでした。上場後(2023年 第2四半期)の売上高は13,829,523ドルです。
企業買収と資金調達
上場後、ハートコアは米ITソリューションプロバイダー大手のSigmaways, Inc.を買収しています。この買収により、米国での事業拠点拡大、両社を補完するクロスセル及びアップセルの機会創出、製品開発コストの削減が望めるとのことです。
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また、2023年5月29日にアット・ザ・マーケット・オファリングによる資金調達を行なっています。
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上場後の動き
S-1には今後の成長戦略として、顧客基盤の拡大、既存顧客からの収益増加、国際的な事業拡大、CXMプラットフォームの革新と拡大、選択的買収の追求が挙げられています。調達資金は技術開発、他社買収、運転資金及び一般的な企業目的に使用されることが記載されています。
現在
Medirom Healthcare Technologies, Inc.
代表
江口 康二
設立
2000年7月13日
企業概要
株式会社メディロム(英語表記:Medirom Healthcare Technologies, Inc.)は2000年7月13日に設立されたヘルスケア企業です。先述のHeartCore Enterprises, Inc.とは異なり、米国預託株式(ADS)を発行し、日本企業としてNASDAQに上場しています。事業内容はスタジオ運営・開発事業、ヘルスケア研究事業、ヘルステック事業、派遣・教育事業、フランチャイズ事業です。
株式会社メディロムのHPより引用:
www.medirom.co.jp/about
上場スケジュールと売上高
DRSがファイリングされたのは2020年9月11日です。それから約2ヶ月後の11月20日にF-1がファイリングされ、その後3回SECからのコメントに基づき、該当箇所を修正、再提出する手続きを経て12月28日にF-1がEFFECT(有効)となり、翌日の12月29日にNASDAQ Capital Marketへ上場しました。DRS提出から約3ヶ月で上場しています。上場前(2019年12月期)の売上高は3,908,264,000円、上場後(2022年12月期)の売上高は6,954,057,000円です。
企業買収と資金調達
上場後の2021年4月30日、メディロムはアジアン手技をコンセプトにRuam Ruamブランドのサロン店舗を運営する株式会社サワンの買収を発表しています。資金調達は行われていません。
上場後の動き
F-1には既存のリラクゼーションサロン市場で大きなシェアを拡大するだけでなく、日本全国及び国際的にリラクゼーションサロン市場を拡大することを目標とし、フランチャイズ店舗数の増加、戦略的立地におけるマーケティング及び広告宣伝活動の拡大等、様々な戦略的施策を採用する予定だと記載されています。調達資金は運転資金及び一般的な企業目的に使用されるとのことです。
現在
Yoshitsu Co., Ltd.
代表
金山 名
設立
2006年12月28日
企業概要
吉通貿易株式会社(英語表記:Yoshitsu Co., Ltd.)は2006年12月28日に設立された専門商社です。米国預託株式(ADS)を発行し、日本企業としてNASDAQへ上場しています。事業内容はドラックストアの経営、化粧品・健康食品、日用雑貨品、装飾雑貨、菓子の小売業、インターネットを利用した商品販売システムの運用・保守、インターネットによる通信販売業務です。
吉通貿易株式会社のHPより引用:
www.ystbek.co.jp/company
上場スケジュールと売上高
DRSがファイリングされたのは2020年12月23日です。それから約8ヶ月後の2021年8月27日にF-1がファイリングされ、その後3回SECからのコメントに基づき、当該箇所を修正、再提出する手続きを経て12月23日にF-1がEFFECT(有効)となり、翌年の2022年1月18日にNASDAQ Capital Marketへ上場しました。DRS提出から約1年1ヶ月で上場しています。上場前(2021年3月期)の売上高は221,514,742ドル、上場後(2023年3月期)の売上高は169,724,346ドルです。
企業買収と資金調達
上場後の2022年7月22日、吉通は香港で日本の美容・化粧品の輸入・小売を主な事業とするTokyo Lifestyle Limitedの買収を発表しました。東南アジア市場における事業拡大を後押しし、小売事業におけるライブストリーミングEコマースのデジタル変革を推進するための取り組みとのことです。
また、2024年1月30日に一部の機関投資家を引受先とする5,970,152 株の米国預託株式(ADS)の公募を1ADS当たり0.67ドルで完了したことを発表しました。調達金額は諸経費を差し引く前の金額で約400万ドルでした。
上場後の動き
F-1には今後の戦略として新規出店による新市場への進出、プライベートブランド商品の開発、カスタマーエクスペリエンスの向上とカスタマーロイヤルティの強化、テクノロジープラットフォームとインフラの強化を挙げており、これらを実行することで事業の発展とブランドロイヤルティの強化を行うとのことです。
調達資金は店舗の新規及び追加出店、ブランドマーケティング、物流センター及びシステムの改善、人材獲得及び維持に使用されることが記載されています。
現在
Early Works Co., Ltd.
代表
小林 聖
設立
2018年5月1日
企業概要
株式会社アーリーワークス(英語表記:Earlyworks Co., Ltd.)は2018年5月1日に設立された企業です。ソフトウェア及びシステム開発サービス、コンサルティング及びソリューション・サービスを主な収益源とし、独自のプライベート・ブロックチェーン技術であるGrid Ledger System(GLS)を運営しています。米国預託株式(ADS)を発行し、日本企業としてNASDAQへ上場しています。
上場スケジュールと売上高
DRSがファイリングされたのは2022年9月20日です。それから約3ヶ月後の12月30日にF-1がファイリングされ、その後3回SECからのコメントに基づき、該当箇所を修正、再提出する手続きを経て2023年7月24日にF-1がEFFECT(有効)となり、7月25日にNASDAQ Capital Marketへ上場しました。DRS提出から約10ヶ月で上場しています。上場前(2023年4月期)の売上高は46,568,529円でした。
企業買収と資金調達
上場後の2023年7月31日に自社HPにて第三者割当による募集株式発行に関する公告がなされていました。これにより増加する資本金額は345,000ドル(48,645,000円)です。NASDAQ上場に際してのUS Tiger Securities, Inc.との引受契約に基づくワラントオプション分としての割り当てで、全株式をThe Bank of New York Mellon Corporationに割り当てるとのことです。
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企業買収は行われていません。
上場後の動き
F-1には今後中長期的に様々な業種へGLSを導入し、GLSをベースとしたシステムからの収益拡大を見込んでいること、また、GLSがデータ社会の技術基盤となり、インフラ料金やライセンス収入を確保できる環境を作る予定であることが記載されています。調達資金は自社システムの研究開発への投資、人材の確保、内部ガバナンス体制の強化及びブロックチェーンを活用した製品・サービスの開発に関わる事業への投資に使用されるとのことです。
現在
Pixie Dust Technologies, Inc.
代表
落合 陽一
設立
2017年5月10日
企業概要
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社(英語表記:Pixie Dust Techonologies, Inc.)は筑波大学発のスタートアップとして2017年5月10日に設立された企業です。音波と光波を用いた独自の波動技術を核として、消費者向けパーソナルケア製品と空間素材の創造と商品化を事業内容としています。米国預託株式(ADS)を発行し、日本企業としてNASDAQへ上場しています。
上場スケジュールと売上高
DRSがファイリングされたのは2023年3月8日です。それから約3ヶ月後の6月7日にF-1がファイリングされ、その後3回SECからのコメントに基づき、該当箇所を修正、再提出する手続きを経て2023年7月31日にF-1がEFFECT(有効)となり、8月1日にNASDAQ Capital Marketへ上場しました。DRS提出から約5ヶ月で上場しています。上場前(2022年4月期)の売上高は636,265,000円、上場後の2023年10月31日に終了した中間決算での売上高は299,139,000円でした。

2023年10月19日に行われた記者会見では、NASDAQ上場準備に約2年を要したことや、当時は日本企業が米国上場を行ったケースが少なかったため、手探りの状態で進めていたことが落合CEO、村上COOによって語られています。
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企業買収と資金調達
上場後、企業買収や資金調達は行われていません。
上場後の動き
F-1によると今後は波動制御技術を活用した製品・サービスの開発と社会的価値を国内外に追求していくことが記載されており、先述した記者会見では超音波スカルプケア製品の「SonoRepro」は言語に依存しない製品のため海外に展開していきたい旨、吸音・防音メタマテリアル「iwasemi」も国際展開を目指している旨が語られています。また、調達資金は運転資金や一般的な企業目的として使用する他、既存製品の製造、マーケティング及び販売支援、研究開発や新商品の試作品開発に使用されることがF-1に記載されています。
現在
Lead Real Estate Co., Ltd.
代表
長原 英司
設立
2003年11月
企業概要
株式会社リード・リアルエステート(英語表記:Lead Real Estate Co., Ltd.)は2003年11月に設立された都市型総合ディベロッパーです。米国預託株式(ADS)を発行し、日本企業としてNASDAQへ上場しています。東京都や神奈川県に一戸建てやコンドミニアム等の高級住宅地を開発、東京でホテルを運営、日本とテキサス州ダラスで個人顧客にアパートメントビルの賃貸を事業内容とし、主な収益源は一戸建て住宅とコンドミニアムの開発・販売です。
上場スケジュールと売上高
DRSがファイリングされたのは2022年4月8日です。それから約4ヶ月後の8月11日にF-1がファイリングされ、その後複数回SECからのコメントに基づき、該当箇所を修正、再提出する手続きを経て、9月26日にF-1がEFFECT(有効)となり、9月27日にNASDAQ Global Marketへ上場しました。DRS提出から約5ヶ月半で上場しています。上場前(2023年6月期)の売上高は17,442,248円でした。
企業買収と資金調達
上場後、企業買収や資金調達は行われていません。
上場後の動き
F-1には今後、東京や神奈川でさらなる物件開発を進めるとともに、関東地域全域の一等地にも進出し、不動産開発・販売のさらなる拡大を図る計画だということが記載されています。また、ダラス以外の米国の都市や州でも土地や住宅用不動産を取得し、買収や合併事業を通して米国での事業を拡大、その他香港や東南アジア、特にフィリピンでも事業を拡大する予定とのことです。調達資金は国内におけるマンション開発・販売事業の拡大を含む国内事業拡大、マーケティングプラットフォームの開発費用、一般企業目的に使用されることが記載されています。
現在
Linkage Global Inc.
代表
Zhihua Wu
設立
2022年3月24日
企業概要
Linkage Global Inc.は2022年3月24日にケイマン諸島で設立された持ち株会社で、日本に本社を置くクロスボーダー電子商取引統合サービスプロバイダーです。クロスボーダー販売や総合電子商取引サービスの2つの事業分野から構成される総合的なサービスシステムを構築し、日本、香港、中国本土で事業を展開しています。
上場スケジュールと売上高
DRSがファイリングされたのは2023年5月9日です。それから約4ヶ月後の9月1日にF-1がファイリングされ、その後2回SECからのコメントに基づき、該当箇所を修正、再提出する手続きを経て、12月18日にF-1がEFFECT(有効)となり、12月19日にNASDAQ Capital Marketへ上場しました。DRS提出から約7ヶ月で上場しています。上場前(2022年9月期)の売上高は22,028,303ドルでした。
企業買収と資金調達
上場後、企業買収や資金調達は行われていません。
上場後の動き
F-1には今後、顧客基盤、加盟店基盤の拡大と多様化、人材プールの拡大やサプライチェーンの強化、東南アジア市場への進出等を戦略とし、事業の発展とブランドロイヤリティの強化を行うことが記載されています。調達資金は技術研究開発、サプライチェーンの統合強化、人材の拡大、東南アジア市場への進出、運転資金とその他一般的な企業目的に使用されるとのことです。
現在
BloomZ Inc.
代表
荒浪 和沙
設立
2023年4月14日
企業概要
BloomZ Inc.は、2023年4月14日にケイマン諸島で設立された持ち株会社で、日本に本社を置く株式会社BloomZ ("BloomZ Japan")を運営会社としています。BloomZ Japanは、日本のオーディオプロデューサー、声優、VTuber運営会社であり、10年以上にわたり、アニメやビデオゲームの音声制作に携わってきた経験豊富なスタッフを擁しています。また、声優やVTuberの管理・育成・プロモーションも行なっています。
上場スケジュールと売上高
DRSがファイリングされたのは2023年9月19日です。それから約1ヶ月後の2023年10月31日にF-1がファイリングされ、その後3回SECからのコメントに基づき、該当箇所を修正、再提出する手続きを経て2024年7月1日にF-1がEFFECT(有効)となり、2024年7月24日にNASDAQ Capital Marketへ上場しました。DRS提出から約10ヶ月で上場しています。上場前(2023年9月期)の売上高は858,000ドルでした。
企業買収と資金調達
上場後、企業買収や資金調達は行われていません。
上場後の動き
F-1には今後の戦略として、オーディオ制作サービスの維持・向上、アニメーションおよびビデオゲーム業界の既存および潜在的な顧客との関係の維持・発展、有能な声優およびVTuberの確保への投資、独自のアニメーションおよびテレビ番組の企画・制作分野の拡大、アニメーション制作委員会への投資をしていくことが記載されています。調達資金は、アニメ制作と海外著作権の取得、資本提携やM&A、VTuber事業強化、運転資金と一般企業活動に使用されることが記載されています。
現在
出典:
BloomZ, Inc. F-1
SBC Medical Group Holdings Incorporated
代表
相川 佳之
設立
2023年1月21日
企業概要
SBC Medical Group Holdings Incorporatedは2023年1月21日に米国デラウェア州に設立された持ち株会社で、主に日本に拠点を置き、美容医療サービスを提供しています。SBC湘南美容クリニックを中心に、164のフランチャイズ治療センターを運営支援しています。国内外の医療機関(総合美容医療・歯科・AGA治療・婦人科・不妊治療・眼科・整形外科・再生医療治療、他)への経営支援事業を行なっています。
上場スケジュールと売上高
特別買収目的会社(SPAC)であるPono Capital Two, INC.のS-1は、2022年8月4日にEFFECT(有効)となりました。その後、2023年2月2日にPono Capital Two, INC.とのビジネス結合が発表され、2023年11月9日に初回のProxy Statementをファイリングしました。2024年9月17日にこのビジネス結合が完了し、翌日の2024年9月18日にNASDAQ Global Marketに上場しました。初回のProxy Statement提出から約10ヶ月で上場しています。上場前(2023年12月期)の売上高は193,542,483ドルでした。
企業買収と資金調達
上場後、企業買収や資金調達は行われていません。
上場後の動き
SBC Medical Group Holdings Incorporatedのプレスリリースによると、今後は、米国及び東南アジア市場でのクリニック運営支援事業の拡大や、再生医療とアンチエイジング技術の研究開発に注力していくようです。調達した資金は、新規クリニックの開設、新製品ラインの開発、M&Aの実施、そして事業運営の強化に使用される予定です。また、フランチャイズネットワークの拡大や提携先の強化を通じて、グローバル市場でのブランド強化と国際的な成長を目指しています。
現在